保険金受領後でも約1500万円の損害賠償額の増加が認容された判例

日本全国の交通事故の判例をご紹介しています。

認容額 1493万2742円
年齢 25 歳
性別 女性
職業 会社員
傷病名

右前頭骨開放性骨折、気脳症、左上眼瞼裂創、右眼窩骨内側壁骨折、左膝複合靭帯損傷、右膝複合靭帯損傷

後遺障害等級 7級
判決日 平成27年1月20日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成21年5月4日午後11時35分頃、東京都港区赤坂2丁目4番にある信号機によって交通整理が行われている交差点において、加害者の運転する仏乗用自動車が交差点に左折進入した際に、交差点出口に設けられた横断歩道上を青色信号に従って歩行していた被害者と衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により路上に転倒し、右前頭骨開放性骨折等の障害を負った。事故後は約74日間の入院と約1年8ヵ月の通院を行って症状が固定し、後遺障害7級の認定を受けた。

判決の概要

本件事故の裁判では、事故の態様及び過失相殺並びに被害者の損害及びその損害額についてが争点となった。
加害者側は被害者が本件横断歩道を横断する際に急ぎ足で渡るあるいは車両の動静に注意するなどの義務があったと主張したが、実際は青信号のうちに通常の歩行速度で横断を終えることが可能であったことから、急ぎ足で横断するといった義務はないと認められ、被害者に過失相殺すべき過失はないと判断された。
損害額については、被害者の治療関係費、逸失利益、休業損害、慰謝料等の請求が一部認められた。

認容された損害額の内訳

治療関係費 330万1647円
入院付添費 36万5700円
入院雑費 11万1000円
通院交通費 3万9090円
休業損害 240万9930円
逸失利益 780万9775円
慰謝料 1246万円
既払保険金 - 1310万0834円
弁護士費用 135万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。