高齢者の歩行者死亡事故で損害賠償額2700万円超が認容された判例

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認容額 2721万3121円
年齢 88 歳
性別 女性
職業 主婦
傷病名

腰背部打撲、腰椎骨折、大動脈損傷

判決日 平成27年3月11日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成25年3月1日午後8時3分頃、東京都目黒区目黒本町2丁目6番にある信号で交通整理が行われている交差点において、加害者が運転する普通乗用自動車は本件交差点において信号表示に従い一時停止後に発進したが、交差点出口に設けられた横断歩道上を歩行中の被害者を直前で認識し、制動措置を行う間もなく被害者と衝突した。

被害者の事故後の経過

被害者は、本件事故によりボンネット上に跳ね上げ路上に転倒し、腰椎骨折等の傷害を負って、交通事故発生日の平成25年3月1日午後8時51分頃に死亡した。

判決の概要

本件事故の裁判では、事故態様及び過失相殺並びに被害者の損害及びその損害額が争点となった。
被害者は横断歩道の横断を開始した時点では青信号であったとしても、衝突時点では赤信号にもかかわらず横断歩道上を歩行していたということが認められ、高齢であることなども考慮した結果、被害者に過失相殺すべき過失は2割あると判断された。
また、被害者自身の治療関係費、慰謝料、逸失利益などについては請求の一部が認められ、かつ、被害者の家族固有の損害についても認められ、過失相殺後の損害賠償額を加害者に支払うよう命じた

認容された損害額の内訳

治療関係費 26万2530円
逸失利益 450万7876円
慰謝料 2500万円
葬儀費用 150万円
その他 1万1660円
弁護士費用 245万円
過失相殺 -625万6083円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。