【主婦】残存する精神障害も認定。2230万以上の賠償額

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認容額 2230万6253円
年齢 64 歳
性別 女性
職業 主婦
傷病名

左大腿骨頚部骨折、左膝打撲、腰部打撲、閉鎖性腹部損傷

後遺障害等級 9級
判決日 平成23年10月24日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成17年1月21日午後3時35分頃、埼玉県春日部市中央1丁目17番地8先路上の丁字路交差点を、加害者の運転する普通乗用自動車が左折進行しようとしたところ、本件交差点入口の横断歩道上を左方から右方へ横断していた被害者が運転する自転車に衝突させ、自転車もろとも転倒させた事案。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、事故後58日間の入院治療をし、実日数185日通院をし症状固定の診断を受けた。

後遺障害の内容

被害者は、本件事故により、左大腿骨頚部骨折、左膝打撲、腰部打撲、閉鎖性腹部損傷の傷害を負い、これらの傷害については、後遺障害等級第10級11号に該当する左股関節の機能障害、第14級9号に該当する左大腿部の知覚鈍麻の後遺障害が残った。
また、事故後に不安感、抑うつ感、意欲低下、不眠などを訴え外傷後ストレス障害に罹患したとの症状固定の診断を受けた。
この精神障害と10級11号に該当する左股関節の機能障害及び14級9号に該当する左大腿部の知覚鈍磨を併合し、後遺障害併合9級と認定された。

判決の概要

被害者が、本件事故により左大腿骨頚部骨折等の傷害を負い、そのために2回の手術を受け、左股関節の可動域制限が残ったこと等から、被害者に残存した精神障害と本件事故との間には相当因果関係が認められた。
この精神障害と10級11号に該当する左股関節の機能障害及び14級9号に該当する左大腿部の知覚鈍磨を併合すると併合9級となるなどとして、被害者側の請求を一部認容した事例。

認容された損害額の内訳

治療関係費 280万6898円
入院付添費 8万7120円
入院雑費 9万9000円
通院交通費 8万7710円
通院付添費 16万8080円
休業損害 431万3229円
逸失利益 1085万7232円
慰謝料 930万円
補助器具費 2万1166円
損害填補 - 67万7186円
弁護士費用 202万円
過失相殺 -277万4359円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。