高齢者が後遺障害1級認定され、賠償額は2000万以上に。

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認容額 2070万2282円
年齢 67 歳
性別 男性
職業 会社員
傷病名

頭蓋骨開放骨、脳挫傷、遷延性意識障害等

後遺障害等級 1級
判決日 平成26年6月27日
裁判所 大阪地方裁判所

交通事故の概要

平成20年12月29日午前10時37分頃、京都市中京区堀川通四条上る錦堀川町650番地先路上の堀川通と四条通が十字に交わる交差点において、加害者Aの従業員である加害者Bが運転する普通乗用自動車が、堀川通を北から南に向けて進行中、被害者に衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により、頭蓋骨開放骨折、脳挫傷、遷延性意識障害等の傷害を負い、半年以上の入院中に症状固定と診断され、後遺障害の認定を受けた。

後遺障害の内容

被害者は、後遺障害につき、遷延性の植物状態にあり、生命維持に必要な身の回り処理の動作について、常に他人の介護が必要な状況にあるものと認められることから、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」として、後遺障害一級一号に該当する旨の認定を受けた。

判決の概要

本事件では、加害者側の過失は軽くはないが、他方で、横断禁止の規制のある道路の車道に出て、青色矢印信号に従って直進車が走行しているなかで、第2車線のほぼ中央まで進出した被害者の過失も決して小さくないから、被害者が本件事故当時、血糖値が低下して意識障害を生じ、これに伴い判断能力が低下していたことを最大限有利に斟酌しても、45パーセントの過失相殺は免れないと示しつつ、被害者側の請求をそれぞれ一部認容した事例。

認容された損害額の内訳

治療関係費 45万8067円
入院雑費 50万5500円
将来介護費 1234万5140円
休業損害 250万4879円
逸失利益 1928万3461円
慰謝料 3465万円
付添介護費 202万2000円
成年後見費 559万7407円
将来治療費 2351万5698円
将来入院雑費 617万2570円
遅延損害金 - 4086万7450円
弁護士費用 170万円
過失相殺 -4683万7607円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。