自転車事故で1億2千万を超える損害賠償額が認められた判例

日本全国の交通事故の判例をご紹介しています。

認容額 1億2133万1842円
年齢 10 歳
性別 不明
職業 小学生
傷病名

急性硬膜下血腫、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、右後頭骨骨折

後遺障害等級 1級
判決日 平成25年10月3日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成20年12月11日午後3時14分頃、川崎市宮前区有馬6丁目7番1号にある交差点において、交通整理されていない本件交差点を時速約40kmで加害者の普通乗用自動車が直進しようとした際、本件交差点にある自転車横断帯を右方から左方に進行してきた被害者の自転車と衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により自転車とともに転倒し、脳挫傷等の傷害を負った。事故後は約6ヵ月の入院と約1年の通院を行って症状が固定し、医師から後遺障害1級の認定を受けた。

判決の概要

本件事故の裁判では、事故態様及び過失相殺、被害者の損害及びその損害額などが争点となった。
過失相殺については、加害者の普通乗用自動車は横断歩道等の直前で停止することができような速度で走行し自転車がいるかどうか十分に確認しなければいけない義務を怠り時速約40kmで交差点に進入したこと、被害者の自転車は自転車横断帯を走行していたこと、本件事故当時被害者は8歳であったことを勘案した結果、被害者に過失相殺すべき過失はないと判断された。
損害額については、被害者自身の治療関係費、入院雑費、後遺傷害慰謝料などについては一部認められ、かつ、被害者の両親固有の慰謝料の請求についても一部認められた。

認容された損害額の内訳

治療関係費 409万1224円
入院付添費 110万5000円
入院雑費 25万5000円
通院交通費 7万2229円
通院付添費 382万円
将来介護費 7726万4295円
逸失利益 6768万3109円
慰謝料 3493万円
介護器具代等 28万6843円
既払保険金 - 7465万5924円
弁護士費用 1040万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。