【学生】2人乗りバイクにタクシーが衝突、後遺障害1級の重傷

交通事故の概要

平成17年7月1日午後10時40分ころ、大阪市中央区谷町四丁目四番一五号先道路において、被害者が後部座席に搭乗するバイクに、同一方向に走行していた加害者のタクシーが車線変更した際に、衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、平成17年7月から平成20年6月まで約3年間入院した。しかし、神経系統の機能に著しい傷害が残り、また、左半身に麻痺があり、着替え・入浴・排泄・食事等の生活全般において、常に介助が必要となった。

後遺障害の内容

精神系統の機能・神経の障害と右股関節の機能障害等、併合1級1号と認定された。被害者は車椅子での生活を余儀なくされ、生活全廃において介助を要することとなった。被害者の両親は被害者を自宅で介護するため、自宅をリフォームしたり、車椅子で乗り降り可能なように改造された車を購入した。

判決の概要

自動車に関する運転免許を取得したことのなかった被害者にとっては、普通自動二輪車の運転免許を取得してから間がない者が運転する普通自動二輪車に同乗してはならないという注意義務を認識することは困難であり、運転者が普通自動二輪車の免許を取得して間がないことを知りつつ、被害者が被告二輪車に同乗したことは、過失相殺すべきまでの事情であるとはいえないなどとして、被害者の請求をそれぞれ一部認容した。

認容された損害額の内訳

入院付添費	170万8800円
入院雑費	326万4613円
将来介護費	5328万7196円
逸失利益	9556万7230円
慰謝料	2830万円
家屋改装費	1000万円
改装期間中の仮住まい費用等	88万6256円
車椅子費用	25万6869円
自動車代	150万円
被害者の父親固有の慰謝料	150万円
被害者の母親固有の慰謝料	275万円
弁護士費用	1040万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。